2023年8月18日(金)に中学生を対象とした一般科目(理科)の公開講座「正しく知ろう!放射線・放射能とは何ですか?2023」を実施しました。
2021年度から行われている本講座ですが、放射線や放射能という話は中学校で聞いたことがない生徒が集まっていました。福島第一原子力発電所の重大事故から12年が経ち、玄海や川内の原発が稼働している九州では、放射線関連の話を聞く機会が減っているように思います。
放射線が通ることをきっかけにアルコールの霧が発生する霧箱を自分たちで作成した参加者達は、放射線の軌跡に驚き、熱心にスケッチをしていました。その後、市販のγ線検出器を用いて、放射線源からの距離と放射線量の関係を方眼紙にプロットし、放射線が線源から距離を取ることで減ることを確認しました。初めて見る片対数グラフに戸惑いながらも、照射線量が距離の逆二乗に比例することを実感していました。
身近にあふれる自然放射線から、医療や工業にも使われる放射線まで、今回の経験が世の中の目に見えない現象にまで思いを巡らせるきっかけになることを期待しています。